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萬井 博行 よろい環境計画事務所

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2016/05/20(Fri) 『溝口の家』 格天井萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は『溝口の家』の引き渡しと、これから行う造園工事の打ち合わせに行ってまいりました。
内部はクリーニングも終わり、凛とした佇まいが顕わになっています。

大和地方と出雲地方を結んだ官道といわれる『出雲街道』近くのこの敷地、宿場町の面影を残した昔ながらの町並みと同調するように、伝統的な石州来待瓦、銅板、漆喰、下見押え板張りなどを用いて、落ち着いた街並みに違和感なく溶け込めるよう配慮しました。

間口1間、奥行き2間ある玄関ホールの天井では、伝統的な『格天井(ごうてんじょう)』を採用。
格天井とは竿縁より大きめの材を井桁状に組み、面材に板を張ったもので、神社・寺・城などによく用いられる和の空間では最も格式が高い天井様式と云われています。

住宅では『小組格天井』と云って玄関や和室で使われていたそうですが、高度な職人技術や良質な素材、和室自体が少なくなってきたことによって、ほぼ用いられることが無くなってきたそうです。(うちの事務所としても初の試み…)

一般的な住宅のホールより広めとはいえ、ある程度のスケールがなければデザイン的にちぐはぐになりかねない格天井。
それだけに格子の断面寸法やピッチ、面落ち寸法、面材の樹種や仕様(板目か柾目か)、壁との取り合い、など職人さんと検討を重ねたところ。
質の高い秋田杉の板材(1枚もの)を千鳥張り(縦横交互に並べること)とすることで、天井に変化と遊び心を持たせています。

格縁をきれいに納めていただいた大工さんの高い技術にも感謝しています。




2016/05/17(Tue) ピザ 『鍛冶屋と料理』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は出雲にて『小山町の家』の打ち合わせ。

設計も終盤に差し掛かり検討内容もほぼ落ち着いて、設計の会話より“食”の話題が多くなっているような気がしないでもありません…。(はたしてこれでいいのか…?)

そんなクライアントとランチに訪れたのは、出雲市平田町にあるピザ屋、『鍛冶屋と料理』。
観光客で賑わう木綿街道の近くに位置しながら、ひっそりとした路地に佇む倉庫のような建物は、数々の“隠れ家店”を見てきた私でもトップレベルの“ひねくれ度”を誇ります。(看板もないし…)

長屋のように間口が狭く奥行きが長い空間に置かれた家具は、巨大テーブルと長ベンチのみ。
15,6人くらい座ればいっぱいになるような席は、お昼時には常に満席になるほど人気だそうです。

元々オーナーの実家が鍛冶屋だったということから付けられたこの店名、鉄製の窯で焼かれたピザの生地の食感はもっちりと、さっぱりとしたモッツアレラチーズと新鮮なトマトの酸味、小麦の力強い風味はシンプルながらお互いの素材の良さを際立たせています。

併せてオーダーした『季節のサラダ』もドレッシングは用いず、野菜の甘みと苦味、チーズの酸味だけでいただく完全な“直球勝負”。

昼は2種類のピザとサラダのみのメニューですが、夜は一日一組限定のコース料理を提供されるそうです。

現場監理が始まればまた訪れてみたいものですね。


鍛冶屋と料理 HP:http://www.kajiyatoryouri.com/about.html




2016/04/15(Fri) 『観音寺新町の家2』 棟上萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は米子市、『観音寺新町の家2』の棟上げが行われました。

市内でも比較的ゆったりとした区画と閑静なこの地区、115坪ある土地に対して緩勾配の大屋根ラインを際立たせた平屋建てを提案したのが一昨年の12月…。(お待たせするにもほどがある…)
法整備や工務店選定など、いろいろ紆余曲折しながらもここまで辿り着いたのは、協力してくれた方々のご尽力と、施主のご理解に他ならなく、深く感謝する次第です。

片流れの大屋根は、軒の跳ね出し長さと螻羽(側面)ラインをスッキリ保つため、母屋を入れない横垂木で構成。
横垂木を支える大垂木は、横垂木の寸法が影響する破風の成(高さ)と見えがかりとなる意匠性のバランスを考慮したスパンで、プラン桁行を均等に割付け配置しています。

“茶室を設ける”という、この家最大の特徴にして最難解のプログラムは、生活空間と連動しつつも茶事の“非日常”をどのように演出するのか、プランニングと外部空間との繋がりには考え尽したところです。
初めて話をいただいたときは、「ついにこの時が来たか。」と掻き立てられる闘争心と、「はたして上手く出来るのか…?」という焦りを伴った複雑な心境…。
図面だけでは表現しきれない感覚は、職人さんと現場で膝を突き合わせながら造っていきたいものです。

本日は暑くも寒くもなく棟上げとしてはベストコンディション。
所有者のご厚意もいただいて、隣地に添え付けたクレーンの作業効率も抜群でした。




2016/04/13(Wed) うどんカフェ 『安菜蔵』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は敷地確認のため松江市へ。
昼食には乃木福富町にある、『udon dining cafe安菜蔵(あなぞう)』という、うどん屋さんに立ち寄りました。

宍道湖が望める立地にある丘の上のロケーションは素晴らしく、オープンから半年経っていないのも関わらず、50席程度ある店内は満席。
松江市街地からほど近いのですが、“隠れ家的”な雰囲気も演出されているところは敷地選定を綿密にされているのが窺えます。

宍道湖が望める北側にはカウンターをずらっと並べて、1,2人が気兼ねなく座れるようなしつらえ。
ホールにはテーブル席を配置して、それぞれの客数・客層に合わせたレイアウトにしています。

メニューを見たところ、うどんとしてはやや高めの価格設定かと思いきや、味とこだわりの素材を見れば納得。

5種類の国産小麦をブレンドした麺の風味は強く、注文を受けてから切るそうなので提供されるまでの時間は他の店より長めなのですが、宍道湖の景観を観ながらゆったりとした気分で待てば苦痛ではありません。

オーダーしたのは野菜天ぷらの彩りが美しい『カレーうどん(¥950-)』。
それなりのスパイスをからめながら、じっくり炒められた玉ねぎの甘みがマイルドで子供から大人まで食べられる一品。

なにより驚いたのは、オーナーが栽培されている自家製有機野菜と天然エビの濃厚な風味と色合い。
明らかにうどんに使う具材のクオリティを超えていて、体験したことのない組み合わせに少し戸惑いを憶える…。(野菜が“主”な感じ…)

うどんの定番、『ぶっかけうどん』も同じように野菜の天ぷらがふんだんに使われていますが、出汁を薄めに抑えているそうで、野菜と小麦の新鮮な風味を損ないようにバランスをとっているようです。

食後に頼んだ『パンプキンケーキ』も自家製で、砂糖はほぼ使用せず、かぼちゃの風味を前面に出した優しい口当たりと自然の甘みが後味に残りました。

現在は17:00までの営業らしいのですが、今後はもう少し延長されるそうで、宍道湖の夕日や市街地の夜景が望めるカフェとしても人気が出そうですね。


安菜蔵ブログ:http://www.anazou.com/




2016/04/12(Tue) 『崎津の家』 ペレットストーブ萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日『崎津の家』では、ペレットストーブの取り扱い説明および火入れ式(“火入れ”というかどうか…)

薪ストーブに比べてシェアが少ないペレットストーブですが、扱いやすさとタイマーによるコントロールのしやすさで選ばれる方も増えています。

計画段階である程度配置を決める必要があるのはどちらもですが、薪ストーブはなるべく煙突の暖気も取り込めるよう空間のセンター付近配置が望ましく、ペレットストーブは背面から外部に排気を設ける構造になっていて必然的に外壁側の配置となります。

薪ストーブの煙突はなるべくメンテナンス頻度が抑えられるストレート(一直線)で計画したいので、上下階プランと小屋組みの整合性はいつも悩むところ(設計終盤に要望されると凍りつく…)。
それに比べてペレットは配置の自由度が高く、リフォームにも対応しやすいでしょうね。

このたび採用された機種はドイツ『オルスバーグ社』の『レバナシリーズ』。
約52畳まで対応出来る暖房能力の高さに加え、薪ストーブのような妖艶な炎と、天然石を使った硬派なデザインが魅力。

オルスバーグ社らしくシンプルでスマートなフォルムながら細やかな操作性は他のペレットストーブとは一線を画しているところ。(お値段も一線を画している…)

鳥取市から何度も来て丁寧に対応していただいた施工業者にも感謝しています。

今度の冬はリサーチにお邪魔したいものですね。




2016/03/31(Thu) 『崎津の家』 差し鴨居萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



工事もほぼ最終段階に迫ってきた米子、『崎津の家』。

北側は保育園、南側は空き地、という開かれた敷地に対して、スケールを抑えた30坪弱のシンメトリーな形態。

コンパクトなフレームの中にワンフロアとなる可動間仕切りと、南北に開放された開口部を設えることで視界の広がりをもたらしています。

このたび最大の試みは、4枚の可動間仕切りが納まる鴨居を『差し鴨居(梁に建具溝を掘って鴨居とすること)』とし、その内法高さを1.8mという、うちの事務所としては過去に類を見ない“極小スケール”にしたこと。
その上部を屋根勾配なりの吹抜け空間にして、階高2.1mに抑えたロフトと一体的な空間として繋がりを持たせています。

それだけにコンパクトな外観からは窺い知れない、広がりのある“抜けた”内部空間を造り出すことが出来ました。

4枚の框戸が入る梁材と建具の納まりには検討を要したところ。
通常框戸の建具見込み(厚み)は1枚40mmなので、4枚になると建具同士のクリアランスを加味しても合計170mm程度必要になり、梁巾を揃えるとなるとコストもさることながら乾燥精度が儘ならず、鴨居として機能しなくなります。

設計時に部材精度と樹種を建具屋さんと協議して、4枚合計を150mmに圧縮。
差し鴨居の巾も150mmを使うことで、精度が保てるギリギリの納まりを実現させました。

引き渡しとしては最適な時季。
冬の乾燥による収縮と梅雨の湿気による膨張で建具調整が必要になることを予想しつつ、お互いの木材が馴染んで味わい深くなるのは楽しみなものです。




2016/03/22(Tue) くじら軒 ドライカレー萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日『小山町の家』の打ち合わせ前にランチで立ち寄ったのは、松江市宍道町にある『くじら軒』。
JR宍道駅のほど近く、20席ほどのこじんまりとしたカフェですが、料理もさることながら店内のしつらえもオーナーのこだわりが詰まっています。

置いてある家具や照明器具、器をすべて北欧デザインで統一。
カウンターの椅子は色違いのセブンチェア(作家:アルネ・ヤコブセン)やパントンチェア(作家:ヴェルナー・パントン)、テーブル席はYチェア(作家:ハンス・J・ウェグナー)、その上のペンダントライトはPH5(作家:ポール・ヘニングセン)、という贅沢なラインナップ。
器はイッタラというフィンランドのガラスメーカーを使っています。

オーダーしたのはこの店ご自慢の『ドライカレー(¥800-)』。
かなり水分を飛ばした食感の強いカレーに温泉卵がのっているもの。
トマトの酸味が強く、濃厚なミートソースのような風味のあとにカレーのスパイスが追いかけてきます。
大豆をすりつぶしているのでしょうか、味噌のような独特の甘みがお肉の脂を抑えて食べやすくなっている印象ですね。
ドライカレーだけだと濃厚すぎるところ、温泉卵をまぜることでマイルドな味に変わることもうまく計算されています。

珈琲豆も松江の『松浦珈琲』を使われるこだわり。
淹れ方、温度コントロールも素晴らしく、雑味なくスッと喉を通ります。

コクのあるドライカレーを食べた後に酸味の効いたブレンドをいただくと至福を感じるところですが、うちの事務所からランチにフラッと行ける距離にないのは辛いところ…。(すでに体が欲している…)




2016/03/11(Fri) ふの食堂 カツライス萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨日松江での授賞式前にランチで立ち寄ったのは南田町にある、『ふの食堂』。
“食堂”の定番らしく、ラーメンや焼き飯、カツ丼を揃えつつ、ハンバーグやオムライスなどの本格的な洋食も楽しめる、松江で50年愛されてきた老舗です。

20年ほど前に松江の設計事務所で勤めていた時にちょくちょくお邪魔していた、私にとっても数少ない“ソウルフード店”のひとつ。

昨日はこの店の人気メニュー『カツライス(¥850-)』をオーダー。
グラタン皿のような器の中にカツライスとサラダ、スパゲティを納めたボリュームある一品。
かなり厚切りのロースカツに、この店自慢のドミグラスソースがかけられています。(カツ大きくてご飯が見えない…)

同じカツライスでも片原町にある『西洋軒』のカツは薄めで、コクと酸味の効いたドミグラスソースを押し出している上品な印象。
それに対してふの食堂はロース肉の旨みを重視した“肉料理”という印象で、玉ねぎの甘みを活かしたさっぱりとしたドミグラスソースが特徴です。

カツの揚げ方もさすがに熟練されていて、下はサクッと、上はソースの旨みがしみ込んだ絶妙な食感を生み出しています。

2年ぶりくらいに訪れたにもかかわらず、ご主人に顔を憶えていただいていたのは嬉しい限り。
20年前と変わらない鋭い眼光を保たれているバイタリティにも頭が下がる思いです。




2016/03/10(Thu) しまね建築・住宅コンクール 授賞式萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



以前ブログでも紹介しました『しまね建築・住宅コンクール』。
2次審査を経て、おかげさまで『奨励賞』をいただくことになり、本日授賞式に行ってまいりました。

島根県全区域を対象としたこのコンクールは【建築物部門】と【活動部門】に分かれていて、島根県内の良質な住環境整備の推進につながることを目的としたもの。
建築物部門でも新築からリノベーションまでスタイルが多様で、審査委員長も評価軸が幅広くてかなり悩まれたそうです。

島根県知事による直接の表彰はコンクールの重要度と、それぞれ魅力的な趣旨を持ちながらそれに対する技術的な解決が個性的で、レベルの高さが窺い知れました。

受賞いただいた松江市『横浜町の家』は、江戸時代の区割りや明治時代の町並みを残している伝統的な地域。
住宅密集地区にありながら、重心の抑えたプロポーションが町並みにゆとりと落ち着きを与えることや、限られた敷地の中に設えた“庭”の効果と、表わされた力強い構造体の意匠が高く評価をいただいたようです。

いずれにしてもこの賞は施主の理解と職人の技術なくしては取れないもので、その喜びをを分かち合うことが出来たのは嬉しい限りですね。

島根県庁には今年のコンクール冊子が置いてあると思いますので(おそらく無料)、赴かれることがありましたら手に取ってみてくださいませ。




2016/02/29(Mon) 境港 cafeマルマス萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨日は境港方面へ所要があって、以前から訪れてみたかった『cafeマルマス』に立ち寄る。

古い醤油蔵を改築したこのカフェ。
事前リサーチなしではまず辿り着かないだろな、と思われるほど、住宅街の中にひっそりと佇んでいます。(看板も小っちゃいし…)

元々あったであろう漆喰の重い扉は、セルリアンブルーの木製建具に変えられ、重厚な蔵のしつらえにワンポイントのライトな配色とそのガラスから漏れる白熱照明のオレンジが“差し色”になって、余計なサインをつけなくてもアプローチ出来る、という意図を感じます。

客席は1階と2階に分かれていて、1階は土間空間、2階は松の梁をそのまま表した天井の低い落ち着いた空間。
なるべく古いものを残しつつ、必要なものは古材と同調するような慎ましい改修は、自然なようでかなり計算されています。
あえて揃えないテーブルや椅子、ソファの選択や配置もセンス抜群ですね。

オーダーしたのは珈琲とチーズケーキ。
珈琲は若干酸味があると記載ある中炒りの『ケニア』でしたが、酸味はかなり抑えられて、雑味のないかなり濃い印象。(豆を惜しみなく使っている…)
チーズケーキは手作りっぽく甘みと酸味を抑えて、ほんのりとした上品なチーズの香りが後味として残る優しい味。
パンチのある珈琲とこのケーキはぜひセットで頼まれるのをお勧めします。

今度機会があればこの店ご自慢のカレーをいただきたいものです。




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