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萬井 博行 よろい環境計画事務所

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2016/06/27(Mon) 『旗ヶ崎の家2』 棟上式萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は、『旗ヶ崎の家2』棟上げに赴いてまいりました。

過去、降水確率0%でも棟上げ日に雨を降らせたことがある、天性の“雨男”である私。
週間天気予報で雨マークが出ていたので、幾ばくの申し訳なさを感じつつ棟上げを迎えましたが、当日は雨はない薄曇り、程ほどに涼しく絶好のコンディションになりました。

幹線道路から少し入った高台に位置する敷地。
低く保った軒から伸びやかに2階を内在する大屋根は、アプローチ側に対して迫力と軽快感を印象付けています。
住宅地に囲まれた場所ながら高台の立地を活かすべく、大山への眺望やベランダからの視界の広がりを図りました。

棟上げは天候の良さも相まって、屋根防水シートまで完了する、うちの事務所としては過去最高の進捗具合。
「よろいさんの物件にしては早く出来たよね。」という若い大工さんの会話を小耳にはさみつつ、てきぱきと作業してくださった皆さんにはいつもながら頼もしく感じます。

夕方にはご近所さん集まっての盛大な『餅まき式』。
色々ご配慮、お気遣いいただいたお施主さんにも感謝する次第です。




2016/06/15(Wed) 『商栄町の家』 計画案萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



130坪のゆとりある敷地面積と、隣接した東側の公園から建築全景が望める、恵まれた敷地条件の鳥取市、『商栄町の家』計画案。

2世帯住宅でもあるこのプロジェクト。
それぞれの世帯へフレキシブルに対応出来る“サブリビング”を設けることで、世代間の繋がりと、プライベート確保によるお互いの“適度な距離感”を造り出しています。

1階には水廻り、共用スペース(台所・食堂・居間)、親世代のゾーン、子供室を配置して、2階には子世帯のサブリビングと寝室のみとし、各プライベートゾーンを共用スペースで繋げる、というゾーニング。
2階の面積比率を抑えることで、公園側に対して軒を低く抑えた緩勾配の連続した片流れの大屋根を実現させました。

一般的に2世帯住宅では個室が多くなるため、空間の広がりが図りづらいのですが、玄関・ホール、土間空間、フリースペース、を一直線に配し、プラン南北を間仕切りなく貫通させることで、採光の確保、視界と風の“抜け”を造り出しています。

ご主人達ての希望でもある薪ストーブは、1階共用の居間に配置し、ストーブの暖気を効率良く全体に飽和させるため2階のサブリビングを煙突のルートとして計画。

敷地東側には薪割りや家庭菜園にちょうど良さそうなスペースが残っていますが、そこを“自給自足ゾーン”にされるかどうかの判断はクライアントに委ねるところ…。




2016/06/10(Fri) 『古志原寺院』 計画案萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨年末からヒアリングを行い、ようやく提案を迎えることになった松江、『古志原寺院』。
現在ある寺院の老朽化と拡張を図って、建て替え計画となるプロジェクトです。

私にとっては初めての寺院建築。
宗派によってお祈りする手順や祭壇の位置関係など、当然のことながら設計するにあたって深く関わってまいります。(未だに不勉強で焦る…)

このたびは寺院に加え、庫裡(住職の住まい)もプログラムに入ることで、寺院と居住エリアを如何に分けるのかがプランニングにおいて重要な要素でした。

山林を開発した住宅密集地域の敷地に対しては、周囲からのプライバシーを守りつつ、背面に広がる竹林と建築が同調するように、重心を抑えた伸びやかな屋根ラインをイメージしました。

1面道路の間口が狭く奥行きが長い敷地形状は、必然的に寺院が手前で庫裡が奥側の配置。

お堂と庫裡の面積がほぼ等しいことから、同じスケールの方形屋根を2つ配し、中間に中庭を設けることでお堂と住居のゾーン分けを明確に図ると同時に、そこから採光・通風を呼び込んでいます。

玄関、ホール、水廻り、配膳室は、お堂と庫裡を繋ぐ“中間ゾーン”として中庭に面し、全体のボリュームを抑えつつ軒先を一直線に揃えることでシンプルな形状を造り、厳粛で静謐な精神性を表しています。

感性の鋭いクライアントからも“美しい”と、お褒めの言葉。
最大40人が集まるお堂の大スパン計画は悩ましい限りですが、これも美しく明快に組み上げていきたいものです。




2016/06/08(Wed) 茶室見学萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



茶室を設えている『観音寺新町の家2』の造作工事に先立って、昨日は棟梁と一緒に松江、『明々庵』に赴いてまいりました。(参考するにはハードル高いのですが…)

松江藩家老のために建てられた松平不昧公ゆかりのこの茶室、これまで3度の移築を繰り返していて、不昧150年忌を機に松江城を望む現在の地に落ち着いたそうです。

建築としては入母屋造りの茅葺き屋根と切り妻の瓦屋根を組み合わせた独特なデザイン。

プランも2つの茶室を設けていて、躙り口のある茅葺き屋根の方は2畳台目と水屋、瓦屋根は4畳半の小間席と床の間、3畳の水屋となっています。
瓦屋根の方が面積としては大きいのですが、茅葺き屋根にボリュームがあり、その下に瓦屋根を差し込んでいる構成は絶妙なプロポーションを造り出しています。

檜皮葺で造られた軒に使われている垂木は、直径40mm程度の杉丸太と竹を交互に組み合わせたもの。
華奢な部材もさることながら、それらをなるべく欠損させない造作の知恵と手間にも関心いたしました。

大工の棟梁からは「こりゃ手間がかかる。」「こりゃお金かかる。」と、“かかる”連発のネガティブ発言…。(同じように造れとは言ってないから…)
とはいえ、材料や高さ、部材寸法や納まりを隈無く見ておられ、参考なるところもあったようです。

お互いに刺激になる良い見学になりました。




2016/06/06(Mon) 溝口の家 造園工事萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



『溝口の家』の造園工事完了の報告を受けて確認に赴いてまいりました。

建て替え建築でもあるこのプロジェクト、以前の住居下から出てきた基礎石をポーチと玄関床に再利用した経緯がありましたが、「庭木もなるべく以前のものを使ってほしい。」とクライアントの意向を受けた造園計画。
限られたスペースの中で成長した庭木を残しつつ、新築住宅と調和させるにはかなりの技術とセンスが要求される中、造園家の方には見事期待に応えてくださいました。

道路側のボリュームある庭木はそのままに、裏庭から運んできたツツジを手前に配置して、奥側から手前に低くマウンドさせることで“奥行感”を造り出しています。

元々裏庭にあった灯篭や水鉢、石臼などを点景にしつつ、残っていた土台石や苔、庭園砂利を敷き詰めながら、さも以前からあったような自然な修景を表現しつつ、ポーチや回り縁側を設えた和室からの眺めも広がりを感じさせます。

昔から受け継がれた味わい深い材料と新築の木材や瓦、漆喰素材が、経年によってだんだんと馴染んでくるのも楽しみなものです。




2016/05/20(Fri) 『溝口の家』 格天井萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は『溝口の家』の引き渡しと、これから行う造園工事の打ち合わせに行ってまいりました。
内部はクリーニングも終わり、凛とした佇まいが顕わになっています。

大和地方と出雲地方を結んだ官道といわれる『出雲街道』近くのこの敷地、宿場町の面影を残した昔ながらの町並みと同調するように、伝統的な石州来待瓦、銅板、漆喰、下見押え板張りなどを用いて、落ち着いた街並みに違和感なく溶け込めるよう配慮しました。

間口1間、奥行き2間ある玄関ホールの天井では、伝統的な『格天井(ごうてんじょう)』を採用。
格天井とは竿縁より大きめの材を井桁状に組み、面材に板を張ったもので、神社・寺・城などによく用いられる和の空間では最も格式が高い天井様式と云われています。

住宅では『小組格天井』と云って玄関や和室で使われていたそうですが、高度な職人技術や良質な素材、和室自体が少なくなってきたことによって、ほぼ用いられることが無くなってきたそうです。(うちの事務所としても初の試み…)

一般的な住宅のホールより広めとはいえ、ある程度のスケールがなければデザイン的にちぐはぐになりかねない格天井。
それだけに格子の断面寸法やピッチ、面落ち寸法、面材の樹種や仕様(板目か柾目か)、壁との取り合い、など職人さんと検討を重ねたところ。
質の高い秋田杉の板材(1枚もの)を千鳥張り(縦横交互に並べること)とすることで、天井に変化と遊び心を持たせています。

格縁をきれいに納めていただいた大工さんの高い技術にも感謝しています。




2016/05/17(Tue) ピザ 『鍛冶屋と料理』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は出雲にて『小山町の家』の打ち合わせ。

設計も終盤に差し掛かり検討内容もほぼ落ち着いて、設計の会話より“食”の話題が多くなっているような気がしないでもありません…。(はたしてこれでいいのか…?)

そんなクライアントとランチに訪れたのは、出雲市平田町にあるピザ屋、『鍛冶屋と料理』。
観光客で賑わう木綿街道の近くに位置しながら、ひっそりとした路地に佇む倉庫のような建物は、数々の“隠れ家店”を見てきた私でもトップレベルの“ひねくれ度”を誇ります。(看板もないし…)

長屋のように間口が狭く奥行きが長い空間に置かれた家具は、巨大テーブルと長ベンチのみ。
15,6人くらい座ればいっぱいになるような席は、お昼時には常に満席になるほど人気だそうです。

元々オーナーの実家が鍛冶屋だったということから付けられたこの店名、鉄製の窯で焼かれたピザの生地の食感はもっちりと、さっぱりとしたモッツアレラチーズと新鮮なトマトの酸味、小麦の力強い風味はシンプルながらお互いの素材の良さを際立たせています。

併せてオーダーした『季節のサラダ』もドレッシングは用いず、野菜の甘みと苦味、チーズの酸味だけでいただく完全な“直球勝負”。

昼は2種類のピザとサラダのみのメニューですが、夜は一日一組限定のコース料理を提供されるそうです。

現場監理が始まればまた訪れてみたいものですね。


鍛冶屋と料理 HP:http://www.kajiyatoryouri.com/about.html




2016/04/15(Fri) 『観音寺新町の家2』 棟上萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は米子市、『観音寺新町の家2』の棟上げが行われました。

市内でも比較的ゆったりとした区画と閑静なこの地区、115坪ある土地に対して緩勾配の大屋根ラインを際立たせた平屋建てを提案したのが一昨年の12月…。(お待たせするにもほどがある…)
法整備や工務店選定など、いろいろ紆余曲折しながらもここまで辿り着いたのは、協力してくれた方々のご尽力と、施主のご理解に他ならなく、深く感謝する次第です。

片流れの大屋根は、軒の跳ね出し長さと螻羽(側面)ラインをスッキリ保つため、母屋を入れない横垂木で構成。
横垂木を支える大垂木は、横垂木の寸法が影響する破風の成(高さ)と見えがかりとなる意匠性のバランスを考慮したスパンで、プラン桁行を均等に割付け配置しています。

“茶室を設ける”という、この家最大の特徴にして最難解のプログラムは、生活空間と連動しつつも茶事の“非日常”をどのように演出するのか、プランニングと外部空間との繋がりには考え尽したところです。
初めて話をいただいたときは、「ついにこの時が来たか。」と掻き立てられる闘争心と、「はたして上手く出来るのか…?」という焦りを伴った複雑な心境…。
図面だけでは表現しきれない感覚は、職人さんと現場で膝を突き合わせながら造っていきたいものです。

本日は暑くも寒くもなく棟上げとしてはベストコンディション。
所有者のご厚意もいただいて、隣地に添え付けたクレーンの作業効率も抜群でした。




2016/04/13(Wed) うどんカフェ 『安菜蔵』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は敷地確認のため松江市へ。
昼食には乃木福富町にある、『udon dining cafe安菜蔵(あなぞう)』という、うどん屋さんに立ち寄りました。

宍道湖が望める立地にある丘の上のロケーションは素晴らしく、オープンから半年経っていないのも関わらず、50席程度ある店内は満席。
松江市街地からほど近いのですが、“隠れ家的”な雰囲気も演出されているところは敷地選定を綿密にされているのが窺えます。

宍道湖が望める北側にはカウンターをずらっと並べて、1,2人が気兼ねなく座れるようなしつらえ。
ホールにはテーブル席を配置して、それぞれの客数・客層に合わせたレイアウトにしています。

メニューを見たところ、うどんとしてはやや高めの価格設定かと思いきや、味とこだわりの素材を見れば納得。

5種類の国産小麦をブレンドした麺の風味は強く、注文を受けてから切るそうなので提供されるまでの時間は他の店より長めなのですが、宍道湖の景観を観ながらゆったりとした気分で待てば苦痛ではありません。

オーダーしたのは野菜天ぷらの彩りが美しい『カレーうどん(¥950-)』。
それなりのスパイスをからめながら、じっくり炒められた玉ねぎの甘みがマイルドで子供から大人まで食べられる一品。

なにより驚いたのは、オーナーが栽培されている自家製有機野菜と天然エビの濃厚な風味と色合い。
明らかにうどんに使う具材のクオリティを超えていて、体験したことのない組み合わせに少し戸惑いを憶える…。(野菜が“主”な感じ…)

うどんの定番、『ぶっかけうどん』も同じように野菜の天ぷらがふんだんに使われていますが、出汁を薄めに抑えているそうで、野菜と小麦の新鮮な風味を損ないようにバランスをとっているようです。

食後に頼んだ『パンプキンケーキ』も自家製で、砂糖はほぼ使用せず、かぼちゃの風味を前面に出した優しい口当たりと自然の甘みが後味に残りました。

現在は17:00までの営業らしいのですが、今後はもう少し延長されるそうで、宍道湖の夕日や市街地の夜景が望めるカフェとしても人気が出そうですね。


安菜蔵ブログ:http://www.anazou.com/




2016/04/12(Tue) 『崎津の家』 ペレットストーブ萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日『崎津の家』では、ペレットストーブの取り扱い説明および火入れ式(“火入れ”というかどうか…)

薪ストーブに比べてシェアが少ないペレットストーブですが、扱いやすさとタイマーによるコントロールのしやすさで選ばれる方も増えています。

計画段階である程度配置を決める必要があるのはどちらもですが、薪ストーブはなるべく煙突の暖気も取り込めるよう空間のセンター付近配置が望ましく、ペレットストーブは背面から外部に排気を設ける構造になっていて必然的に外壁側の配置となります。

薪ストーブの煙突はなるべくメンテナンス頻度が抑えられるストレート(一直線)で計画したいので、上下階プランと小屋組みの整合性はいつも悩むところ(設計終盤に要望されると凍りつく…)。
それに比べてペレットは配置の自由度が高く、リフォームにも対応しやすいでしょうね。

このたび採用された機種はドイツ『オルスバーグ社』の『レバナシリーズ』。
約52畳まで対応出来る暖房能力の高さに加え、薪ストーブのような妖艶な炎と、天然石を使った硬派なデザインが魅力。

オルスバーグ社らしくシンプルでスマートなフォルムながら細やかな操作性は他のペレットストーブとは一線を画しているところ。(お値段も一線を画している…)

鳥取市から何度も来て丁寧に対応していただいた施工業者にも感謝しています。

今度の冬はリサーチにお邪魔したいものですね。




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