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萬井 博行 よろい環境計画事務所

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2016/12/26(Mon) 『海田西町の家』 計画案萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



一昨日提案した倉吉市、『海田西町の家』計画案。

180坪の敷地面積に加え、2方道路、および南側は公園に面しているという、学校の製図課題に出てきそうなほどの模範的な敷地。

2世帯住宅かつ平屋建てのこの計画、華美なものよりシンプルで慎ましく、質実剛健なデザインを望まれたクライアントの意向を踏まえつつ、広い敷地と内部空間の広がりを連動させた“抜け”のあるプランニングと、開かれた周囲に対してどのような屋根ラインを形成するのかが、計画において重要視したところです。

ゾーニングは主に3エリアで構成し、それぞれ切妻屋根をかけて、機能と形態を一致させる。(私にしては素直な表現…)
アプローチ方面からは屋根の重なりを意識しつつ軽快でリズミカルな表現に、道路側は一直線に納めた軒の清廉さを表した屋根の表情を意識しています。

アプローチ側の屋根のボリュームは、駐車場とアプローチ空間、玄関、玄関ホールを内包。
主屋と同様のしつらえを持たせることで、外部空間と内部空間の境界に植栽を楽しみながら緩やかに段階的に切り替わるような役割を持たせています。

中央の屋根ボリュームは主にパブリック(居間・台所・食堂)スペース、奥の屋根ボリュームは主にプライベート(個室)とライブラリースペースで構成。

それぞれを雁行配置とすることで屋根の重なりを造りつつ、2面以上の採光・通風を確保し、テラスやデッキを繋げることでプランの回遊性も生み出しています。

この屋根形状、慎ましく“大人の表情”すぎて、実はもう少し変化のある屋根形状も併せて比較提案しましたが、予想通りクライアントはこちらで選択いただく。
私の志向と嗜好がクライアントと一致して嬉しく思う次第です。




2016/12/13(Tue) 『観音寺新町の家2』 撮影萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は米子市、『観音寺新町の家2』の竣工写真撮影に行ってまいりました。

カメラマンは写真家、『古川 誠』さん。
著名でお忙しい古川さんとお施主さんのスケジュールを合わせるのはなにげに困難するものですが、引っ越しの慌ただしさから落ち着かれた良いタイミングで行うことが出来ました。

『観音寺新町の家2』では廊下、サンルーム、土間をプラン外周部に設けて熱負荷を緩衝する“バッファゾーン”として位置付け、それらを繋げることで各個室の流れるような空間の連動性を生み出していますが、それを写真で表現することは正直あきらめていました。(私のスキルとカメラでは到底ムリ…)

古川さんにはこの意図を読み取っていただき、かつそれを表現できるアングルを見つけ、広角にならざる得ない精度の高いレンズを持ち合わせていることに加えて、一年で一番日が短いこの時季に夜景で納めるという“プロの妙技”の一端を魅せてくださいました。(古川さんにとっては普通かも…)

他にも迫力ある写真の数々を撮影いただきました。
ホームページアップをお待ちくださいませ。(いつになるのか判らない…)




2016/11/29(Tue) 『小山町の家』 完了検査萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨日は出雲、『小山町の家』の完了検査に赴いてまいりました。

1週間後に引き渡しを控えた現場では最終工程へとさし掛かっています。

車庫、アプローチ、デッキテラス、ベランダという本来外部に位置する機能を、浮遊感のある大屋根の中に納めた外観が特徴。
2階に子供室とスタディコーナー、小屋裏収納を設けて1階に設置した薪ストーブの暖気が家中巡るよう平面・断面・構造計画をしています。

外壁は主に2種の材料を使用。
奥行きが深く、雨がかりの少ない場所には焼杉板、その他をリシンとすることで、極力メンテナンスのサイクルを抑えるよう意図しています。

今後は駐車スペースに打つコンクリート土間と、それらと庭を区画する木塀の製作、植栽工事ですべて完了。

短い工期ながらも段取り良く現場管理いただいた工務店、ならびに職人さんには深く感謝する次第です。



話は変わりまして…

ブログのブログヘッダー画像をリニューアル致しました。(見ての通り…)
今までの顔写真は10年前のものだったので気にはなっていましたが、さすがに現在とのギャップは如何ともし難く、やっと更新に至る…。
皆さまにはいつも拙いブログを見てくださり、どうも有難うございます。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。




2016/11/10(Thu) MAYUHANA(マユハナ)萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は米子市、『旗ヶ崎の家』の引き渡しに赴いてまいりました。

設置してみるまで美しく納まってくれるかどうか、いくぶん確認が持てなかったのは、2階サブリビングに使うペンダントライト。

お客様を迎えることもある1階リビングが比較的“フォーマル”なしつらえに対して、読書やパソコンなど家族のみでフレキシブルに使えるこの空間は、天井高さを抑え曲線形状を持たせた“遊び”の要素を採り入れています。

よりリラックスできるよう当初から柔らかい光を発光するペンダントライトを想定していましたが、抑えられた天井高さと、用途上ある程度の照度が必要なことで思いのほか器具選定が難航。
空間のボリュームから勘案すると100W相当の照度が必要なのですが、北欧のペンダントライトなどはシェード(傘)が光を柔らかくしてくれる反面、実照度が落ちてしまう傾向があることと、ある程度の天井高さがないとシェードとコードの長さのバランスが悪くなってしまいます。

悩んでいたところクライアントから提案があった照明器具が、yamagiwa(ヤマギワ)の『MAYUHANA(マユハナ)』。
「繭(マユ)のような繊細なフォルムを形作るペンダント照明」というコンセプトがあるそうです。

この照明を設計したのは世界的な建築家、『伊東 豊雄』さん。
軽快感と浮遊感のある建築デザインは照明器具にも通ずるところで、グラスファイバーと透明な樹脂で作られた糸が重なり合って柔らかく発色し、グレア(眩しさ)を防ぎつつ、充分な照度を確保しています。

思いのほか小ぶりで可愛らしく、抑えた天井高さでもバランスよく納まってくれました。

「グラスファイバーと樹脂?」、とあまり好みの素材でなかったことから半信半疑でこの照明の良さを図れなかった自分を恥じ入る次第…。




2016/10/31(Mon) 『観音寺新町の家2』 茶室萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



住宅地でありながら“市中の山居”を目指した『観音寺新町の家2』では、壁の湊紙が貼られ、茶室の工程がすべて完了。

知識と経験が疎いながらもクライアントや造詣の深い造園家の方からアドバイスを頂きつつ、私なりに表現させていただきました。

茶室の大きさは使いやすくスタンダードと云われる4畳半の小間席。
亭主(茶事の主催者)と客の距離感が程よく、茶事の流れがスムーズに行えることで、住宅に併設するケースではよく用いられるそうです。

続き間にあたる6帖の和室は、主に生活空間として利用する傍ら、茶事には寄付(着替え・待合に使う部屋)として、準備のための空間、という位置付け。

4畳半の茶室と6畳の寄付を繋ぐ“縁側”のような空間の床を叩き土間で造って『内露地』と見立て、腰掛待合、蹲踞(身を清める場所)から躙り口を通って茶室に入っていただくという、略式ではありますが、正式な作法で設えました。

天井は杉柾の網代張り平天井と小丸太を使った掛込天井。
腰掛待合の裏面にあたる壁は、変化とアクセントを与える直径20ミリの白竹、その他主な壁は聚楽壁としています。

内露地側の障子と床から入り込むほのかな自然光が空間に奥行きと陰影をつくりだし、茶室らしく味わい深い表情になったかな、と胸をなで下した次第です。




2016/10/24(Mon) 『観音寺新町の家2』 障子萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



引き渡しを来月初旬に控えた米子市、『観音寺新町の家2』では、手直しを除いたほぼ全ての工程が完了いたしました。

プランセンターに位置する居間では、主に西側のハイサイドと南側の大開口から自然光を取り入れています。
西側のハイサイドからは日中はしっとりと柔らかく、夕方は夕日のオレンジ色が印象的にR形状の天井に沿って降り注ぐイメージ。
中庭に面した南側の開口部は軒を深く張り出して直射光を防ぎ、常に柔らかく散光した自然光が入り込むイメージとしています。

その中庭が望めるサンルーム(縁側)を介した南側の大開口は、約4.5mの引き込み障子。
開閉することによって中庭まで視界が伸びる“開放感”と、空調ラインを区画する“断熱性”を両立させています。

一般的にこのサイズの建具になると1枚で造ることは現実的ではなく(そもそも引き込めないし…)、強度的な観点からも3枚で構成。
枠と組子の見付(巾)を18mmの同寸として、閉めたときにその3枚がひとつの障子に見えるようなデザインとしています。(通称:吉村障子)

居間はフローリングなので、1マスが正方形370mmの大割りとして“和”の要素が強くなり過ぎないような割り付け。
耐久性を考えると軽いスプルスではなく、材料強度の高くて木目が素直なヒバを使うことで剛性を保つと同時に、変形を抑えています。

実際開閉してみると、さほど重くなく、かなり堅牢であと2〜3mmくらいは見付けが細く出来るのかな、という感覚でしたが、空間のボリュームや迫力からするとバランスが良かったと満足しています。




2016/10/04(Tue) ホームページ更新萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



相変わらず更新スパンが開き過ぎるうちのホームページ。
皆さまに忘れられたころ更新するのが通例になっています。(竣工してから1年以上経っている物件も…)

このたび更新したのは米子市の3物件。
それぞれ個性的な敷地条件に対して住環境をいかに整えるのか、深く思慮したプロジェクトでもあります。

ついでにホームページのマイナーチェンジも致しました。
デザインは以前のものを踏襲して、タブレットからも快適に見られるように、より操作性を高めております。

どうぞご覧くださいませ。


新開の家:http://hokuto-d.net/yoroi/works_33shinkai.html
崎津の家:http://hokuto-d.net/yoroi/works_34sakitsu.html
立町の家:http://hokuto-d.net/yoroi/works_32tatemachi.html




2016/09/12(Mon) レストラン 仏区里屋萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は『商栄町の家』打ち合わせのため、鳥取市に赴いてまいりました。
ランチ時に立ち寄ったのは、湖山町にある創業30年以上経つ、『仏区里屋』。(店名にノスタルジーを感じる…)

外観はそれなりの規模があるレストランですが、内部は分煙されていて、こじんまりと落ち着く“昔ながらの洋食屋”というテイスト。

メニューはかなり多く、ランチメニューだけでも7種類くらいのラインナップ。
“カレーフェア”という触れ込みに釣られて、『ハンバーグカレー(サラダ・ドリンク付き¥1,000-)』をオーダーしました。

鳥取和牛をじっくり煮込んだ、フォン・ド・ヴォーがベースと思われる独特な風味。
和牛と玉ねぎ、トマトがふんだんに使われて、素材の甘みとコクが充分引き出されています。
出汁の風味を前面に出したスパイス控えめの老若男女好まれるであろう味付けですね。

新鮮な牛肉を使っているのが良く分かる手作り感あるハンバーグや周りに添えられた野菜も丁寧に作られています。

時間に余裕のある時は手作りケーキも頂いてみたいものです。




2016/09/01(Thu) リシン掻き落とし仕上げ萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



米子市、『観音寺新町の家2』の現場では足場が外れて全容があらわになりました。

南側隣地は畑になっていて、充分な引きで軽快感ある緩勾配の片流れ屋根が望めます。

茶室を併設したこの住宅での外壁は、落ち着きと趣を持たせた、『リシン掻き落とし仕上げ』。
陰影あるゴツゴツとしたテクスチャーが特徴的なこの仕上げ、元々は大正時代にドイツから輸入された材料と日本の左官技術が生み出した歴史のある工法だそうです。

やり方としてはカラーモルタルを塗り付けて、硬化する直前に掻き落とす、という工程。
掻き落とす道具はワイヤーブラシや剣山(生花に使うやつ)などですが、使う道具もさることながら力の入れ具合でも表情が大きく異なります。

難しいのはモルタルに含有する水の“引き(乾き具合)”を見計らって掻き落とすタイミング。
水の引きが悪いと上塗りごと剥がれ落ちてしまい、硬化しすぎると掻き落とすのが困難になります。
夏場と冬場では乾燥時間が違うので、そのあたりの見極めも難しいところですね。

一般的な『リシン吹き付け』は塗装屋さんがスプレーガンで施すのものですが、粒子の大きさには吹き付けるガンの噴射口に限界があって、比較的フラットな表情になります。
それに対して左官屋さんが施す掻き落としのテクスチャーの粒子は粗く、“手作業感”のある表情、というイメージでしょうか。

このやり直しが利かない“一発勝負”は、職人さんの経験とカンが頼り、といえますが、『観音寺新町の家』では力強い素材感を残しつつ、上品に町並みへ溶け込んでくれました。

晴れの日や曇り、日中の時間帯、遠近によって色の濃淡やテクスチャーの表情が変化していくのも工業製品にはない味わいを感じますね。




2016/08/26(Fri) 『小山町の家』 棟上萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨日は出雲、『小山町の家』の棟上げに赴いてまいりました。

雨の心配もしていましたが、天気模様も良く順調に進捗できました。
暑い中作業いただいた工務店、ならびに大工さんには感謝いたします。

利便性の高い市街地でありながら周囲は田園風景が広がるのどかな敷地。
高さを抑えた緩勾配の大屋根が、緑の稲穂と背景に映る北山の風景に同調するような景観を造ってくれそうです。

この大屋根の下には車庫、アプローチ、デッキテラス、ベランダなどの機能を包括すると共に、屋根の浮遊感を高めるデザイン。
軒下空間を介して外部空間と内部空間が緩やかに繋ぎつつ、熱負荷の高い南側の直射光を防いで柔らかな自然光を室内に取り込みます。

約1.2m張り出した東側の軒先高さは、うちの事務所過去最小の、床から1.85m。(ワンボックスカーは納まらない…)
それだけに重心の低い伸びやかな屋根ラインが際立ちますね。

2階に上った景色の“抜け”も格別でした。




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