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萬井 博行 よろい環境計画事務所

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2015/05/18(Mon) ダイニングチェア 『KISARAGI』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日淀江の『国頭家具』に立ち寄った際に紹介いただいたチェア は、2014年グッドデザイン賞金賞を受賞した飛騨産業の『KISARAGI』。

デザインの美しさもさることながら、この椅子がいままで類を見なかったのは、杉材を加圧プレスかけることで強度を確保しつつ、伝統的な曲げ加工や削り出しの技術を用いてシャープなデザインを施したこと。

戦後植林された杉が外材に押されて使われなくなりはじめている現状を、家具でその素材の良さを再認識することで新たな価値を見出す、という自然のサイクルを意識したコンセプトも金賞に輝いた所以でしょうか。

杉の柾目(木目がまっすぐな部位)はこれまで建築材料や工芸品などで用いられてきましたが、家具としては強度が不足しているため、あまり使われていない素材でした。
これまで造られた杉無垢材の家具は強度上部材断面を大きくせざるえませんので、その“量感”を魅せるようなデザイン手法が多い気がします。(それはそれで価値があるのですが…)
建築材料に比べて家具は含水率コントロールもシビアで、湿気によって膨張しやすいことを考えると無垢材で使うにはかなり管理が強いられる素材ですので、製品としての安定供給が難しいのでしょうね。

いずれにしてもこれだけのボリュームの杉の圧縮技術としては初の試みで、部材の大きな家具を均一に加圧プレスすることも、かなりの技術を要することが想像できます。

カタログを見た限り、木の表情は杉というより“チーク”のように硬質で赤褐色のイメージがありながら、杉本来の柾目の美しさと赤身がはっきりとした“和”のテイストを感じさせる不思議な印象。
脚だけ木目を使って、背板とアーム、座面を柾目とすることで、それぞれのコントラストを楽しむ、という意図もあるようです。

価格帯も杉をイメージすると高価に感じるかもしれませんが(12万前後)、この色味と柾目の美しさに座り心地が重なれば、私の“ホシイホシイ病”が再発する予感も否めません…。




2015/05/12(Tue) パン 『一心庵』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日鳥取市から戻る際、夕刻には9号線が混み合うため(特に白兎海岸あたり…)、吉岡街道方面を走り、鹿野町にあるパン屋、『一心庵』に立ち寄りました。
元々大手パン製造会社に勤めておられた店主がこの城下町を気に入り、古民家を改築して約4年前にオープンされたそうです。

場所は鹿野城跡地の城下町の名残を残す住宅地街区の一画。
“隠れ家店フェチ”の私の心をくすぐるには申し分ない隠れ具合をしています。

もちろんこれだけ人目につかない中での営業は実力が伴っている裏づけがあるものですが、その期待を上回る魅力がこの店にはあります。

けして広いとは云えない店では1日50種類くらいのパンを焼かれるそうで、毎月新商品を開発されるというほど研究熱心さ。
地元鹿野の醤油や味噌、酒粕、蕎麦粉、生姜、野菜を使い、素材の良さを引き出しつつ、その濃い風味が立ちすぎないほど力強い小麦の味が高いレベルでバランス良く保たれているような印象。
なにを食べても店主のセンスの良さが感じられますね。

これだけの品質に対して良心的な価格設定は、地元の方が日常使いで気軽に買えるようにとの気遣いなのでしょうが、この強い信念と優しさがこのパンの味に込められているような気がします。




2015/05/08(Fri) ごはんやブランチ萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



連休のゴールデンウイークはそれなりに休ませていただきましたが、遠出はせずに近郊のグルメ探訪をしていたために体重は激増…。
一昨日の日野町では昼食に蕎麦屋と洋食屋をはしごするという食欲まるだしの暴挙に出る…。

しかしながら初めて立ち寄った洋食屋、『ごはんやブランチ』は、手作り感あるクオリティの高い料理で満足いたしました。

店名に“ブランチ”と名付けるほど、野菜が多いボリュームある内容。

オーダーした『ハンバーグ定食(たしか¥850-)』は、注文受けてから肉をこねるこだわりようで、それなりに時間かかりましたが、厨房を囲むようなオープンキッチンになっていますので調理の様子を見ながら待ち時間を楽しめます。

結構なボリュームのハンバーグは牛肉100%の鮮度の高いパテで、赤ワインでじっくり煮込んだと思われるコクの強いドミグラスソースが赤身のあっさりとした風味と良く合っていました。

驚いたのはほかの方がオーダーされていた『とんかつ定食』のカツの大きさ。
肉の塊から3cmくらいの厚さに切り分けて、それからパン粉をまぶして年季の入ったフライパンで揚げる店の看板メニュー。
とても美味しそうでしたが、蕎麦を食べた後にこれを間違ってオーダーしていたら、と思うと完食するイメージがまったく浮かびませんでした…。

今度訪れるときには生地から作っているというピザも食してみたいものです。




2015/04/28(Tue) 鳥取ぽかぽか温泉萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



先日は鳥取市で行われたJIA(日本建築家協会)の会合帰り、疲れを取ろうかと道中古海にある『鳥取ぽかぽか温泉』に立ち寄ってまいりました。

大型ショッピングモール内にあるスーパー銭湯らしき佇まいと、“ぽかぽか温泉”という微妙なネーミングに半ば期待せず入りましたが、逆の意味で期待を裏切られる素晴らしい泉質でした。

皆生温泉には及びませんが、塩分濃度と保温性が高く、就寝前に入ると熟睡できる“塩化物温泉”。

湯量は360L/minと豊富で、源泉温度が46℃と適温なので、加温も加水もない新鮮な湯とも読み取れます。

外の露天風呂は硫黄泉のような硫化水素ガスが含有している独特の臭気で、山陰地方には珍しい特徴ある泉質に驚きました。(表記になかったのは保健所申請の都合上…?)

他にも“心臓の湯”といわれる『高濃度炭酸泉』は、体内に取り込まれた炭酸ガスが全身の血管を拡張し、血液の循環をよくする効果があるといわれています。

湯上りは予想通り血管が浮き上がるくらい血流が促進されているのを感じながら、休まず米子まで戻らないとならないスケジュールのタイトさが恨めしい気分でした…。




2015/04/19(Sun) 『新開の家』 棟上萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



昨日は米子市、『新開の家』の棟上げを行ってまいりました。

ここ最近続いた雨を避けるように、この日は快晴の棟上日和。(私にしては珍しく…)
約60坪の屋根面積が大きい平屋建にはかなりの作業量が予想されましたが、天候が良いおかげで目標の垂木掛けまで完了いたしました。

約200坪とゆとりある敷地は、アプローチからの充分な“引き”がとれることと、周囲が開放されていることで風雨から4方面の外壁を守ることを考慮して『方形屋根』を採用。

『方形屋根』とはプランが正方形となり、軒の1辺長さがすべて均等で、四角錐のように1点の頂部からなるシンプルな形状。
古来よりお堂などによく見受けられる屋根ですが、多用途で間仕切りが多くなりがちな住宅では構造計画とプランの整合性に悩むところです。(大きな変更には対応しずらい形状…)

内部は水平梁を表してその下をを間仕切り壁、その上部は開放して屋根形状に併せた勾配天井がそれぞれの空間を繋いで、この屋根の特徴を活かすような一体的で大らかな空間となるよう意図しています。

旗竿形状の敷地の細長いアプローチを抜けて眼前にこの大屋根が広がり、さらに玄関までのアプローチは長く“絞った”空間を造ってから、玄関に入ると開放された天井が続く、という抑揚のある空間構成をイメージ。

シンプルな形状であるほど相対する外構や内部のしつらえが重要になってきますね。
まだ固まっていない外構計画にそろそろ本腰入れようかと思っております…。




2015/04/15(Wed) 蕎麦 『東風』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は松江『横浜町の家』に立ち寄った際、以前から気になっていた雑賀町にある蕎麦屋、『東風(こち)』で昼食をとりました。
10席ほどの店内は、蕎麦好きの口コミでいつも満席だそうです。

毎朝作られる蕎麦は、石臼で挽かれた“挽きぐるみ”で、十割と二八が選べるそう。
今日はのど越し重視で二八を選択しましたが、それでも驚くほどコシが強くて、噛むとフワッと新鮮な蕎麦の香りが広がりました。
香りと食感を重視には“十割”がお勧めですが、最初は蕎麦汁を付けずにそのままか、薬味のねぎと一緒に食べるくらいがこの薫り高さを楽しめるでしょうね。

蕎麦汁は醤油の風味が強く、他メニューの天ぷらとも相性が良さそうです。
ご自身で焼かれたという味わいある器や珍しいくろもじ茶なども総合的なこだわりを感じます。

一緒に頼んだ『鴨ごはん』は、仁多米の白米の上に炊き込んだ鴨肉とねぎをあしらったもの。
シンプルなだけにまったく臭みのない濃厚な鴨肉と仁多米の甘みが際立っていて、蕎麦との組み合わせも程よくいただけました。

1年前くらいに開店されたそうで雰囲気のあるお店ですが、このクオリティと人気を考えるといずれもう少し客席のある店に変わられるのだろうな、と余計な予想をしております。




2015/04/09(Thu) カフェ食堂 ろあじ萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日のランチは野菜が多く採れることで女性に人気の、米子市両三柳にある『カフェ食堂 ろあじ』に立ち寄りました。
幹線道路から入り込んだ判りずらい場所にもかかわらず、30席ほどある店内はいつも満席だそうです。(男性は私ひとりでした…)

“カフェ”を冠するように内装はわりとライトなしつらえですが、料理はカフェの域を超えたクオリティと品数の多さ。

本日は『ろあじランチ(日替わりランチ)』をオーダー。
ご飯とスープ、サラダ、肉料理、魚料理、煮物、漬物、とそれぞれ違う器に盛られて、彩りも豊かな構成。
調理も炒め物、揚げ物とバリエーションが多くて味の変化が楽しめます。

面白かったのは白身魚のフライの衣を玉ねぎのスライスで作っていたこと。
熱を通した玉ねぎの風味とカリッとした食感が白身魚のクセを補っているようでした。

これだけの品目ですので、オーダーから料理提供まで約20分くらい。
女性好みということもありますが、近くのビジネスマンの休憩時間内ではちょっと厳しいことを考えますと、時間にゆとりあるおばさま方に囲まれてしまうのは致し方ない、と思わざるえないでしょうか…。

食後の自家製抹茶プリンも甘み控えめで美味しくいただきました。




2015/04/06(Mon) 『新開の家』 化粧梁萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



本日は2週間後に棟上げを控えた『新開の家』に使用する梁材が乾燥機から出てきたとのことで、プレカット工場へ見学に赴きました。

平屋建てのこの住宅では、大きく分けた西側ゾーン(駐車場・収納・ウェットエリア)と東側ゾーン(和室、台所・食堂・居間、寝室、子供室)の境界を廊下で分節するのではなく、玄関ホールを幅広くとってプラン南北に貫通させ、プライベート空間としても多目的に使われるようなイメージを持たせています。

玄関ホールと台所、食堂、居間は、水平に表れる化粧梁の区画で空間の用途を規定しているような、連続性のある流動的な空間。
それだけにこの見えがかりとなる化粧梁の精度は重要で、以前から気がかりなところでした。

梁せい(高さ)の寸法は、主にスパン(柱間の長さ)で決まりますが、2間(約4m)飛ばすと曲げ応力に強いヒノキでも300mm以上の梁せいがほしいところ。
経験的に梁せい300mm以上の化粧材になると長材や程度(節など)がなかなか安定しませんので(値段も安定しない…)、このたびは梁せい270mmで統一するようスパンをコントロールしています。

この梁材の産地は鳥取県若桜町のヒノキ材。
鳥取県はどちらかといえば杉の植林が多いので、それだけに県内産ヒノキは希少と云えますが、並べられた材は節が少なく目が詰まっていて、肌目も美しい良材でした。

打ち合わせはこの梁から照明器具を表すための配線溝と、差し鴨居(構造梁を鴨居とする仕様)をするための建具溝の位置などを検討。
特に3枚建ての建具が入る差し鴨居は、見込み36mmの框戸を並べるとクリアランス入れてほぼ梁幅いっぱいになるため通常の溝では加工が不可能。
建具上部センターに10mmの堅木芯材を差し込んで差し鴨居は16mmほどの細めの溝を掘ることで対応しました。
6mmクリアランスは若干大きめなのですが、梁材の収縮を加味して段々ほど良くなってくるのでは、と踏んでいます。

これから大工の棟梁は方形屋根の隅木とそれらが取り合う桁材の手加工に入るところ。(複雑でコンピューター入力が出来ないそう…)
難易度が高い架構計画に恨みを抱かないでくださいませ…。




2015/04/01(Wed) 『溝口の家』 再提案萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



「縁側から望める庭を設けたい。」との意向で、先日再提案した『溝口の家』。
1階の必要面積からすればスペース的にかなり難しいプランニングでしたが、なんとか納めることが出来ました。

既存母屋を解体して建て替えるこの計画。
それなりの敷地面積ではありますが、既存離れを残すことで敷地形状が矩形でないので、いかにプラン動線が間延びしないかが重要でした。

車庫をビルドインにして、サブホールを介してプラン中心部である共用ゾーン(居間・食堂)に導入することで各プライベート空間への動線をコンパクト化。
そのことにより本玄関から入る客動線との交錯を避けた、スッキリと区画したゾーニングにしています。

車庫の屋根を門の上部まで延ばすことで、“奥行き感”と屋根ラインの“軽快感”を演出。
門から玄関までの屋根も一体化して雨に濡れないようにアプローチできるしつらえとしています。

このたびは同じプランで2つの屋根形状を提案。
1階と2階の屋根を分けてそれぞれの重なりのバランスを図った『切妻屋根案』(写真上)と、1階屋根が2階まで1枚の屋根で包み込む『大屋根案』(写真下)を造りました。
切妻屋根案が繊細な表情で、大屋根案がおおらかでダイナミック、というところでしょうか。(大雑把に云えば…)

施主と協議して切妻屋根案の採用となりましたが、大屋根とする場合はもう少し敷地のゆとりと前面道路から望める“引き”がほしいところですね。




2015/03/30(Mon) カフェ 『PARADE(パラード)』萬井 博行へのご意見はこちらから→ MAIL 



最近は花粉症にも関わらずスパイスの香り強い、昭和町の隠れ家的カフェ『PARADE(パラード)』のカレーにハマっています。(今のところ週1ペース)

元々バレー教室だったというこのカフェの佇まいは、リサーチしても路地を間違えるくらい、住宅地の中へ自然に溶け込んでいます。(看板小っちゃいし…)

元バレー教室らしく、おそらく壁一面に鏡があったであろう目線に入る窓はなく、ハイサイドからの採光が古い木の床材に当たって静穏な空気感を漂わせています。
周囲が住宅街の喧騒地であるだけにこのコントラストは見事ですね。

席数も床面積の割にかなり少なく、カフェとして居心地の良さへの追及にこだわりを感じます。

カレーの具材は基本的に魚介類と肉類の2種類のみで、内容は定期的に変わるようです。
何度かいただいた印象では、魚介が比較的あっさりとスープのような感覚で、肉類はコクがあるけど後を引かない食べやすさ。
クミンやカルダモンのスパイスがそのまま入っていて、かすかな苦味と強い清涼感が特徴。
どちらも食べられる2種類のカレーセットは両方の味の違いが楽しめてお勧めです。

先日は魚介のカレーがなかったので、肉類の『キーマカレー』をオーダー。
ひき肉のコクとさっぱりした香辛料が絶妙の組み合わせ。
カレーを引き立てるターメリックライスの香りと程よく芯を残したご飯の硬さも私の好みです。

ご主人が淹れる珈琲も拘りあるようで、比較的酸味が強めですが軽くはない不思議なバランス。
カレーの食後や、自家製のスコーン・ケーキに合うような風味の豆を選ばれているのでしょうね。




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